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昔話4「こままわしこぞう」

  • 執筆者の写真: 晴夫 沼澤
    晴夫 沼澤
  • 3 日前
  • 読了時間: 2分

 「羽後の昔話」は、第四話。


  

 話の出だしの何気なさがとてもいいと思いました。


 題名を聞いてから、こんなふうに切りだされたら、引き込まれるますよねえ、きっと。



 ゆぐゆぐは立派なおっさんにしでど思ってで、そごの家で、お寺さあずかったごでゃ。

 んだたて、ひとつも お寺のお経も読むもしねば、何にも掃除もしないで、コマばりまわしてえるすけど。


 何とコマだって、何ぼ色も、はねゴマがら木ゴマがら石ゴマがら 色々だコマな、何ぼ色ももって、それを一度にまわせだっけど。


 あまり上手だもんで、そのコマまわしにな、こうゆうものなば、とでも おっさんだらえがべ、なえもわがらねだせて、どごさでも、好ぎだどさ、コマもっといっぺえ買ってけるがら、コマしょって、どごさでも行って、コマの先生にでもなって生計たでるだはて、おっさんにかて バガにされでよ、いっぺえコマの五十もしょってよ、大っき南京米袋みでえだなさしょって、あっちこっちまわって歩いてな。・・・・・・



 と、いわば修行先のお寺を「ボダサレダ」小僧さんのお話。


 いろんなところで、コマまわして歩くが、泊まるところに困る。


 そこで、昔話では「定番」の、古寺⇒化け物⇒退治というパターンになるわけですが、退治の仕方がなかなかユニークだなと思いました。

 ぜひ、実際に読んでみてください。



 どんなことでも、一芸に秀でる(この場合はコマまわし)者は、「生きる力」があるのかなと感じます。

 きっと、それは何かに夢中になる、没頭する能力に通ずるのではないか、とも考えました。

 このお話も、最終的には小僧も和尚になるようですが、たどる道は様々でも良いと思いました。

 
 
 

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