昔話3「おにばばと小僧こ」
- 晴夫 沼澤
- 4月18日
- 読了時間: 2分
三番目は「おにばば」の登場です。
題名やさし絵から想像できると思いますが、あの有名な「三枚のおふだ」です。

羽後の昔話バージョンでは、最初はこんなふうに語られています。
お寺の小僧 庭掃ぎしてえだば、ばあさん来て、
「おれ、お前どご゜、ちっちゃえ時 育でだ ばんばだせんて、おれ家(え)遊びにえご。ぜば一杯うめえもの食わせるし、何でもお前好ぎなもの飲ませるし、食わせるし、えご」
小僧 行ぎだぐなってしまって、
「おっさんがら 聞がねばでぎねがら、おっさんどさ 断ってくる」って言って
「おっさんおっさん、おれどご育ででけだ ばあさん来て おれどご遊びに行ごていうおだ、行ったってええんすべが」
「そりゃ、なじょなべが、そりゃ本当にそういう人なべがな、だまされで ついで行ったって、大変なごどに なるがも知れねえど」
「んだっておら、行ってみでおだな。なったどごだて、大した面白えどごだっていうおの」
と続き、「んだら行ったらえべ」と、おしょうさんから困った時に使えと三枚の札をもらうわけです。
鬼婆の家に連れていかれ、そこから三枚のお札を使いながらうまく逃げだす展開はとても面白く、子どもたちにも大人気のストーリーです。
最後に、鬼婆と和尚さんの知恵比べとなり、めでたしめでたしの結末になりますが、この話を聞いたなかには、「お腹に入った鬼婆が大きくならないか」と想像して心配する子もいるようです。
民話のサイトは多くあります。
当然、このお話(微妙に設定は違います)もよく収録されています。
音声で聴ける、次のようなサイトも見つけました。
よかったらアクセスしてみてください。
ぜひ「羽後の昔話」を手にとって、文章にも触れてみてください。
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