昭和57年度は、500円硬貨発行、東北新幹線開業と全国的にも大きな変化のあった年でした。
町内では、秋には田代・仙道地区の県営ほ場整備事業が完成し、飯沢鈴木家住宅の修復工事も完了しました。
冬になって12月には羽後町商工会館の竣工があり、翌年1月に上到米小学校の新校舎も竣工されました。
家庭の暮らしも徐々に豊かさを増していったと思いますが、まだ素朴な生活が息づいていたし、学校での出来事はある意味で、秩序だっていた頃のように思います。
子っこうさぎがしにました
上到米小1年
先生。
子っこうさぎが
しにました。
うまれたばかりなのに
すぐしにました。
土をほって、うめました。
あなの下に
大きな石がありました。
いたそうだったので
もみがらを
いっぱいしいてあげました。
土をかぶせるときも
いたそうだったので
もみがらをいっぱいかけてやりました。
先生。
子っこうさぎは
青いかおをして
ねむっていましたよ。
◆「子っこうさぎ」はひと時この世に生まれ、すぐに亡くなってしまった。うさぎは何も残してくれなかった。ただ、もみがらに込められた優しさともに、土の中でずっと眠っている。その思いを想像する時間はずっと残り続ける。
テスト
三輪小5年
テストがはじまった。
みんなの目が
つり上がってくる。
さっそく問題をにらんだ。
そしたら、問題に
かおをしかめてにらみかえされた。
カリカリ カリカリ
みんなのえんぴつの音
そんな音を聞くと、
あわててしまう。
問題が
「ざまーみろ。」とばかにする。
言い返すように、あわてて解く。
カリカリ カリカリ
その音が
のうみそにあなをあける。
ひそひそと
話し声が聞こえる。
テストを
先生のつくえにだした時、
わたしの頭の中に、
いろいろな点数がうかぶ。
◆インクで書かれた文字が「問い」の形になって、攻めてくる。ここに守りはなく、頭脳と鉛筆を武器にただ相手を倒すのみ。限られた時間での勝利を目指して、机上の戦いは幕を閉じた。さて、目前の敵を全部倒し終えたのか、君は。
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