「羽後の子ども」第43集より
- 晴夫 沼澤
- 6 日前
- 読了時間: 2分
「羽後の子ども」第43集(2012年度)より、小学生と中学生の詩を一編ずつ紹介します。
この年度に入る前も、年を越した冬も豪雪でした。春には暴風による被害などもあり、防災意識が強調された頃でした。
震災のがれき受け入れも始めた年です。
また、盆踊りの夜会(阿波踊りなどを招いて)も印象深い出来事です。
その年度町広報のPDF版はここからご覧になれます。
おうちごっこ
三輪小1年
わたしは、おねえさん。
さらさんは、おかあさん。
あやみさんは、おとうさん。
三にんは、かぞくだよ。
「ごはんをたべよう。」
「いいよ。」
「さあ、つくりましょう。」
おいしいごはんがいいな。
わたしのはっぱは、あまいキャベツ。
あやみさんのつちは、ホッカホッカのごはん。
おふろにもはいるよ。
どうろのへこんだところが、ちょうどいいよ。
「いいゆだねえ。」
シャンプーもしよう。
はみがきもして、しゃがんでねたよ。
いっぱいわらったよ。
いっぱいおしゃべりしたよ。
なかよくしたよ。
ずっと、ずうっと、
あそんでいたかったよ。
◆三人が遊ぶ世界ほど、輝いている空間はない、やさしい時間はない、そんな気にさせられる。今はもう大人に近くなっている、この三人はどんな暮らしをしているだろう。

布団
三輪中3年
布団
それは私にとって恋人的存在である
できれば片時も離れたくない
あなたの温もりから離れたくない。
布団
それは私にとって母親的存在である
いつも大きな包容力で私を包む
優しく柔らかく私を包む
布団
それは私にとって必要不可欠な存在である
私が落ち込んでいるときや揺れているとき
布団は何も言わず
ただ私を抱きしめる
温かく私を抱きしめる
布団
それは私にとって希望を与える存在である
楽しかったことや
こうしたいという願いを
夢の中で叶えてくれる
ふわふわした中で叶えてくれる
(略)
そして今日も私は
布団の温もりと優しさに包まれ
深い眠りにつく
◆毎年やってくる冬の季節、多くの人が共感するに違いない。布団という存在の有難さを知る。そして少し微笑みながら、布団に宿っているのは実は自分の温かさだと気づく。
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