《36》サラウ
- 晴夫 沼澤
- 8月31日
- 読了時間: 1分
八月最終日曜は、我が町ではどの地区でも「住民運動会」が賑やかに開催されていた。しかし、コロナ禍を経ていくつかの地区では中止・変更が余儀なくされている。
そんななかでも再開・継続している地区もあり、住民のコミュニケーションが盛大に図られていると思う。
運動会と言えば、オラホではこの語を忘れるわけにはいかない。
【サラウ】…「走る」ことを意味する。
「早ぐ、早ぐこっちさ来え。サラって来えたごでゃ」
(早く、早く、こちらへ来い。走って来いって!)
「あのおなごワラシなば、サラウな、オソロシ速な」
(あの女のコは、走るのがおそろしく速いね)

『秋田のことば』(無明舎刊)には「しあるく」→「さるく」→「さらう」と変化し、もともとは歩き回る意味だったと記されている。
また、同書の「秋田県言語地図」では「かけっこ」を県内各地でどういう表現されているかの分布があり、興味深い。
県北・中央は【はしりじょっこ】【はしりびゃっこ】などが中心となり、県南部は【はしりっこ】がやや優位ながらも、【さらえっこ】という地区もかなり多い。
オラホの羽後町でも、平坦部・山間部で異なっているようだ。
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