「羽後の子ども」第40集より
- 晴夫 沼澤
- 8月2日
- 読了時間: 2分
「羽後の子ども」第40集(2009年度)からは、小学生二人の作品を紹介します。
2009年度は、夏に西馬音内盆踊りが初のヨーロッパ公演を行った年でした。
秋には「新型インフルエンザ」が流行しました。また、収穫新そばまつりが初めて実施されたのもこの年です。
その年度町広報のPDF版はここからご覧になれます。
おこられるかな
三輪小1年
まちがえた。
ともだちのはんズボンを
もってきてしまった。
おかあさんが
せんたくをしてくれた。
「はやく、かえせな。」
「また、はいってら。」
しまった。
わすれてた。
「学校さ、いくど。」
やだな。
おこられるかな。
どきどきしてきた。
おかあさんは、せんせいに
なんていうのかな。
いりぐちのはしらにかくれて、
おかあさんとせんせいを見てた。
おこられるのかな。
わらって、はなしをしていた。
ちょっと
ほっとした。
車のなかで、おかあさんが、
おこらないかな。
なにもいわなかった。
よかった。
おこられなかった。
◆そんなつもりはないけれど、失敗する。失敗を繰り返してしまう。おかあさんのおこる顔が、しかる声が、心の中に浮かぶ、聞こえる。どきどきしながら結果をまつ物語がある。

人生
羽後明成小6年
白い紙に
何を描くかは
あなた次第
きれいに描くか
格好よく描くか
あなた次第
最初のうちは
うまく描けても
途中で
描くところをまちがえると
失敗作
でも
最後まで
まちがいなく描けたら
大成功
野球選手になって
活躍しているぼくの絵
健康な家族と
暮らしているぼくの絵
殺害や強盗のない世の中で
暮らしているぼくの絵
戦争や争いのない世界で
暮らしているぼくの絵
地球温暖化が進んでいない地球で
暮らしているぼくの絵
あなたは
白い紙に
何を描きますか
◆白い紙に描いた「ぼくの絵」は願いの実現した姿。本当の「人生」の描き方は、たくさん学ばないと難しい。しかし、一番かんじんなことは「最後まで」描きつづける心だ。
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