《53》フギドリ
- 晴夫 沼澤
- 1月27日
- 読了時間: 2分
最近はそうでもないが、昔はなんとなく半年ばかり雪と一緒の生活が続いたようなイメージがある。
従って当然ながら冬や寒さや雪に関わる方言は多い。雪国で暮らしていく厳しさや辛さを表現する語も少なくない。
以前は、今と比べものにならない出来事もあったに違いない。例えば、冬の登山でなくとも事故や遭難があったはずだ。
このオラホのコトバを、よく大人が使っていたと思い出せば、こうした事実が身近にあったことを示しているだろう。
【フギドリ】…「吹雪で行き倒れになってしまうこと。吹雪倒れ。」を意味する語。
「もう少したてば、雪強ぐ降ってくるらしど、びゃっこ酔っぱらってるがら、フギドリさにゃように、気つけで行げよぉ」
(もう少し経つと、雪が強く降ってくるらしいよ。少し酔っているから、行き倒れにならないように気をつけて行きなさい。)
「吹き倒れ」の音変化した形だろうと『秋田のことば』(無明舎刊)には載っている。

車社会になって、春や秋でも歩行者を見かける度合いがぐんと下がっている。
まして、冬場だと珍しい。ゆえに死語になるコトバだとは思うが…。
酔っぱらって帰る道すがら、耐え切れず寝込んでしまって、その上に雪が…。
それが、気持のよい幸せな死に方と放言する人もかつてはいたような…。



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