《51》ヒジャカブ&ヒジチリ
- 晴夫 沼澤
- 1月19日
- 読了時間: 2分
身体の部位を表す方言はたくさんある。しかし、これも使用頻度が下がるとどうしても忘れがちだ。時々チェック(笑)してみたい。
普通の語彙として全国的にある、というか、昔は使われていたはずなのに今はあまり耳にしなくなって、方言の発音でこそ活きるような語もあるだろう。
例えば、オラホのコトバとしてこの語をセットで挙げてみたい。
【ヒジャカブ】…「膝・膝頭(ひざがしら)」
【ヒジチリ】…「肘・肘尻(ひじしり)」

「あやー、イデャケ。さきた玄関で転んで、ヒジャカブぶつけでしまった。起き上がったどこエのも、こんだぁ後ろさトックリギャって、ヒジチリちで、まだイデャグしてしまった。」
(おううっ本当に痛かった。さっき玄関で転んで膝を打ってしまった。起き上がれたのはいいけど、今度は後ろにひっくり返って、肘をついてしまって、また痛い目に遭ってしまった。)
「膝頭」は普通「ひざがしら」と読むが、「ひざかぶ」でも同じ漢字があてられている。そもそもは「かぶ」が古語で「かうべ(こうべ)」と同源であると『秋田のことば』(無明舎刊)にはあった。
だから、「ヒジャカブ」とは単に「ヒザ」を「ヒジャ」と訛っただけだろうが、何だか味わいが感じられる。
「頭」とは、自分の膝を屈んでのぞいたとき「頭」に見えるからということだ。大きさからいって、それは「小僧の頭」ということだろうか。「膝小僧」も全く同義である。
「頭」に対して「尻」をあてられているのが「肘」である。
膝も肘も、手足の関節を動かす最重要部だが、反対の語になっているのはなぜか。
これは、方向が逆になっているからという説明に、なるほどと納得してしまう。
「シリ」が「チリ」に変化したのはよく見られるが、これも口に出してみると、なかなか響きがよい。






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