《41》ビャッコ
- 晴夫 沼澤
- 11月24日
- 読了時間: 1分
改まった場では使わないにしても、今でも日常生活では使用するし、十分耳に馴染んでいるオラホのコトバがある。
この語は、代表的な一つだろう。
【ビャッコ】…「ほんの少し」「ちょっと」の意味。
「あの試合なば、あどもうビャッコで、逆転できるがったなあ。」
(あの試合は、あともう少しで逆転することができたのにねえ)
「急いでこの菓子を作るがら、そごさ腰かげて、ビャッコ待ってでけれ。」
(急いでこの菓子を作るので、そこに腰をかけて少しだけ待っててください。)

『秋田のことば』の見出しは、【ばっこ】が太字になっている。つまり県全体では、そちらが使用人口が多いということか。
『秋田弁一語一会』(佐藤稔 秋田魁新報社)には「10」として項目だてされていて、そこには「用いられるのは県南の横手・湯沢あたり」と、限定的な発音の語であることがわかる。
それにしても「少し」や「ちょっと」を表す方言の多さには、改めて驚かされる。自分が使える語だけを拾ってみても、このぐらいある。
【サットガ】【タチット】【チョッコラ】【チョベット】【ペチット】
それぞれに微妙なニュアンスの違いがあり、深掘りしてみたくなる。






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