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《40》シマグ&

  • 執筆者の写真: 晴夫 沼澤
    晴夫 沼澤
  • 11月6日
  • 読了時間: 2分

 方言全般でだんだんと使われなくなるのは、品詞でいうと名詞か形容詞か動詞か…研究者なら傾向はわかるのだろうが、私如きでは今のところ見当がつかない。


 思いつきになるのは承知のうえで、少しばかり動詞を続けて取り上げるのも面白いと思った。

 たまたま読んだ本から、次のコトバを見つけた。

 

【シマグ(シマク)】…「つかむ。つかまえる。」の意味。

 

「あんまりキガニャクテ、ここなば危にゃがら、あのワラシどご、シマイデデけれ。」

(本当に言うことを聞かないので、ここだと危ないから、あの子を捕まえててください)

 

 秋田弁と言われるいくつかがそうであるように、古語「しまく」(とりまく。まきつくの意)が残っている、もしくは訛ったと考えられる語だ。

 

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 ところで、この語をもとに出来たとばかり思っていたコトバがある。


【シマグタデナラネ】…「しまつに負えない。どうしようもない」という意味。

 

「あの日のイベントなば、そごさ居だ若い人だちよ、騒いでシマグタデナラネけった」

 (あの日のイベントでは、そこに居た若い人たちが、騒いで始末に負えなかったよ)

 

 同じ「シマグ」から始まっていても、こちらは「慎莫(しんまく)」という語から来ているということが、『秋田の湯沢・雄勝弁あれこれ』(根本俊夫・イズミヤ出版)に記されていた。


 「慎莫(しんまく)」とは「よく物事の始末をすること。実直なこと」という意味であり、「しんまくならない」がもともとの言い方になる。

 

 自分の手できちんと捉えられるかという点では同様だろう。

 身の周り、世の中のこともよくシマイデいたいものだ。

 
 
 

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