《34》ウダデ、もう一度
- 晴夫 沼澤
- 10 時間前
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一昨年(2023)以上に厳しい暑さが続く。
人と会った時は、いつも以上に天候・気温が話題になるだろう。
そういう場合は、【ヌグェ】(温い) に続いて、形容詞として【ヨイデネ】(容易でない)や【ユルグネ】(緩くない)などが使われているのではないか。
しかし 《31》に記したように、やはりオラホではこのコトバが一番ふさわしいと思う。
【ウダデ】…「ひどい」「いやだ」「わずらわしい」「気が重い」「気味が悪い」などの意味で使われる。
「うたて・うたた(転)」の訛りであり、「程度がはなはだしい」「行き過ぎている」といったことを表している。

「まったぐ、いつまでこのヌグミじょな続くななべ。ウダデぐなってくるなや」
(まったく、いつまでこの暑さは続くんだろうか。嫌になってくるねえ)
「まいにぢ、猛暑どが大雨ばがりの予報で、ウダデぐて聞ぎでぁぐね。」
(毎日、猛暑や大雨ばかり言っている天気予報で、うっとうしくて聞きたくない)
使われる範囲は広く、「不快」「不潔」「面倒」「億劫」「大儀」「悲惨」といった状況や場面でも、口をつくことが多い。
災害に遭った方などの心境は近いものがあろう。
できるならば、使わずに過ごしたいコトバとも言える。
ごく自然にもう一回「ウダデ」を取り上げたくなる、今年の夏である。
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