《22》タガル&
- 晴夫 沼澤
- 2 日前
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共通語であっても、時代の流れによってあまり使われなくなる語がある。
犯罪といっていい「ゆすり・たかり」などもあまり聞かれなくなった気がする。実際にはそういう行為が続いていても、別の用語が出てきて頻度がおちているのだろうか。
「たかり」は動詞「たかる」の名詞化で、漢字では「集る」と記される。
この語をオラホでは訛ってこんなふうに言っていた。

【タガル】…「(人や虫等が)集まる」「(シラミが)わく、つく」などを意味する。
「オラホの道で、車が電柱さぶつかったば、アダリの人だち イッペェ タガってきてよ、ヨイデネけった」
(俺の地区の道路で、自動車が電柱に衝突したら、まわりの家の人たちがたくさん集まってきて、大変だった。)
【ヨイデネ】は「容易でない」から「大変だ」の意味。
【タガル】は一般的には良い印象の語ではない。「ハエがタガル」という使い方がそれを示しているだろう。
典型的なのは【ヨグ(ユグ)タガレ】にある。
それは「欲張り」を意味しており、集まってぴたっと張り付いたのが「欲」であり、他からは悪い印象の集合と見なされているからだ。
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