《18》コメァ
- 晴夫 沼澤
- 4月19日
- 読了時間: 1分
「羽後の昔話」を再読している時に、ふだんはまだ使っているかもしれないが、改めて文字でみて懐かしいと感じた語が「こめあ」だった。
しかし「秋田のことば」(無明舎出版)や、他の本をしらべても、見出しとして見つからなかった。
「こまい」からかなあと調べていくうち、国語辞書で「小間」を見つけた。

【コメァ】…「こま(小間)」の訛り。つまり「少しのあいだ・あいま」を意味する。
「家の犬どご、ようやく捕まえだど思ったば、オメど会ってしゃべってだコメァに まだ逃げられでしまったは。」
(うちの犬をようやく捕まえたと思ったら、君と会って話していた少しの間に、また逃げられてしまったよ。)
「そのコメァに」とよく使うが、他に「知らぬコメァ」「食べてるコメァ」「掃除しているコメァ」のように、様々な動作場面で言われていた。
さらに、例えば【イヅノコメァ二】(いつの間にか)という使い方も一般的なので、実際の時間の長さはあまり関係ないかもしれない。
昔も今も「時間」は使い方次第、人次第。
「シタゴト言ってるコメァに、さぐら散ってしまうど」
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