時代によって使われなくなる方言が、暮らし方の変化とつながっていることは間違いない。
そしてそれは「心」の部分も重なる。この短い語も、そんな一つかもしれない。
【アベ】…「行こう」「来い」「歩こう」などを意味する。位置や状況によって、若干ニュアンスが違う。
ただいずれも「一緒に…」という気持ちは込められるだろう
昔は、こんな言い方をよくした(された)。
「ナエやってるな。ムツケニャで、はやぐ、こっちさアベ。」
(何してるのよ、ひねくれないで、早くこっちに来なさい。)
【ムツケル(ムグレル)】とは「むくれる」「ひねくれる」「いらだって黙る」といった意味。
この頃は、そんなワラシ(子ども)も少なくなったが、しょっちゅうそんな事をしていると「ムツケベゴ(牛)」と言われたものだ
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